2016年4月15日金曜日

2 契約の成立(意思表示の到達)

大阪の司法書士の伊東弘嗣です。

さあ、どんどん行きましょう。

<契約の成立>
・申込と承諾の意思表示の合致により契約は成立する。
<隔地者に対する意思表示>
・隔地者に対する意思表示の効力発生時期…意思表示の到達時(97Ⅰ、到達主義)
・了知されていなくても支配圏内に置かれることで足りる(最判昭43・12・17)
・遺留分減殺請求につき、内容証明郵便が受取人不在のため留置期間満了し差出人に返送された場合にも到達を認めた事例あり(最判平10・6・11)
・発送後到達前なら撤回可能(撤回の意思表示が以前着の必要あり。)
・例外的に発信主義…隔地者間の契約の成立時期は承諾通知の発信時(に遡る)(526Ⅰ)、制限行為能力者の相手方の催告に対する確答(20Ⅰ)
・隔地者に対する意思表示発信後の死亡・行為能力喪失…効力を妨げない(97Ⅱ)
・契約の申込につき①申込者が97Ⅱと反対の意思表示をした場合、②申込到達前に相手方が申込者の死亡又は行為能力喪失を知っていた場合、97Ⅱは適用されない。(525。なお、承諾については同様の規定なし。)
<契約申込の拘束力>
・隔地者間で承諾期間を定めた申込…その期間内は申込みを撤回できない(521Ⅰ)。もっとも、申込到達前(つまり申込の効力発生前)に撤回通知が届けば撤回の効力生じる。承諾期間経過後は申込は当然に効力を失う(521Ⅱ)。
・隔地者間で承諾期間の定めのない場合の申込…承諾を受けるのに相当な期間は撤回不可(524)。相当期間経過後、承諾の「発信」前に申込撤回の通知が到達しないと承諾により契約は成立する(526Ⅰ)。
<承諾のできる期間>
・承諾期間の定めあり…承諾期間内に承諾通知が「到達」しないと申込は効力を失う(521Ⅱ、期間内に到達すれば、承諾の意思表示の発信時に契約が成立する(526Ⅰ))。
・承諾期間の定めなし…申込の撤回ができる時(524)からさらに相当期間経過後に申込は効力を失う(多数説)。
・変更を加えた承諾…申込拒絶と新たな申込(528)
・遅延した承諾の効力…最初の申込は効力を失う(521Ⅱ)が、新たな申込とみなすことができる(523)。なお、その期間内に到達すべき時期に発送したものであることを知ることができるときは遅滞なく延着通知しなければならない(522Ⅰ)し、この通知を怠れば期間内到達とみなされる(522Ⅱ)。

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